PR TIMES と @Press の違い|プレスリリース配信プラットフォーム5社の徹底比較
PR TIMES・@Press・共同通信PRワイヤー・Dream News・valuepress の5社を、料金・配信先メディア・SEO 効果・操作性・サポートの5軸で徹底比較。業種・規模・用途別の選び方を解説します。
国内のプレスリリース配信プラットフォームは複数あり、それぞれ料金・特徴・得意領域が異なります。「PR TIMES が一強」と思われがちですが、用途によっては他社の方が合うケースも少なくありません。
この記事では、主要5社を「料金・配信先メディア・SEO効果・操作性・サポート」の5軸で徹底比較し、業種・規模・用途別の選び方、複数配信の戦略まで整理します。広報担当者がプラットフォームを選定する際の判断材料に使えます。
まず押さえるべき前提
プレスリリース配信プラットフォームの 本質的な価値 は次の4つです。
- メディアへの到達:契約しているメディアリスト数と質
- Yahoo!ニュースなど大手キュレーション への連携
- 自社サイトのSEO効果(被リンク、引用される確率)
- 配信後のアーカイブと検索性(過去リリースの蓄積)
「とにかく安く配信したい」だけの軸で選ぶと、本来得られるはずのメディア露出・SEO効果を取りこぼします。逆に、配信したリリース1本が新聞・テレビ・専門紙に取り上げられて売上に直結する なら、1配信30,000円は安い投資です。
主要5社の比較
| 項目 | PR TIMES | @Press | 共同通信PRワイヤー | Dream News | valuepress |
|---|---|---|---|---|---|
| 1配信料金 | 30,000円 | 30,000円〜 | 70,000円〜 | 10,000円 | 0円〜 |
| 月額プラン | 約7万円/4回〜 | 約3万円/月〜 | 個別見積 | 約3万円/月〜 | 3,300円〜 |
| 配信先メディア数 | 約12,000 | 約12,000 | 約7,000 | 数千 | 数千 |
| Yahoo!ニュース連携 | ◯ | ◯ | ◯ | △ | △ |
| 自社サイトSEO効果 | 高 | 中 | 中 | 低 | 低 |
| 業界カバレッジ | 全業界(IT強い) | 全業界 | 公共・大企業強い | 全業界 | 全業界 |
| 校正サポート | 自己責任 | あり(手厚い) | あり | 限定的 | なし |
| 操作性 | ◎ | ◯ | △(電話確認多い) | ◯ | ◎ |
| 画像対応 | ◎(推奨) | ◯ | △ | ◯ | ◯ |
| 過去リリース検索 | ◎ | ◯ | ◯ | △ | △ |
※料金・メディア数は2026年5月時点の公開情報。最新は各社公式をご確認ください。
各社の特徴を深掘り
PR TIMES
- 国内最大手、特にBtoB SaaS・スタートアップで圧倒的シェア
- 1配信30,000円、定額プラン約7万円/月で4回配信
- 操作性・デザイン性が良く、画像付きリリースが映える
- 自社サイトSEO効果が最も高い(PR TIMES からの被リンクのDR値が高い)
- 業界カバレッジ広いが、特にIT・スタートアップが強い
- 過去リリースの一覧性が高く、競合分析にも使われる
強み:
- Yahoo!ニュースへの掲載率が高い
- SNS拡散しやすいデザイン
- 企業ページが充実、ブランディングにも効く
- 検索エンジンでのインデックス速度が速い
弱み:
- 校正サポートはない(自社で品質保証が必要)
- 料金が他社より高め
- 上場企業のIR向けではなく一般リリース向き
向き:BtoB全般、特にIT・スタートアップ、SaaS、消費財
@Press
- 校正サポートが手厚い、文章の品質チェックが評価高い
- 1配信30,000円〜、業種別カテゴリ配信が可能
- Yahoo!ニュース連携あり
- 中小企業・地方企業の利用が多い
強み:
- 専任スタッフによる校正・タイトル提案
- 業種別ターゲット配信が可能
- 配信代行サービスを併用できる
- 電話サポートが手厚い
弱み:
- PR TIMES よりSEO効果は弱い
- デザイン性ではPR TIMES に一歩譲る
- スタートアップ系より伝統的な企業の利用が多い
向き:校正サポートを受けたい中小企業、地方企業
共同通信PRワイヤー
- 大手・上場企業の利用が多い、公的メディアへの配信に強い
- 1配信70,000円〜と高めだが、信頼性重視
- IR向けリリースに使う企業が多い
強み:
- 共同通信社のネットワーク経由で全国紙・地方紙・テレビへの配信
- IR・コーポレートリリースに特化
- 信頼性が高い(媒体側も「共同通信PRワイヤー経由」を重視する記者が多い)
弱み:
- 料金が最も高い
- 操作性は他社より劣る(電話確認が多い)
- スタートアップ・小規模ビジネスにはオーバースペック
向き:大企業・上場企業・上場準備中のIRリリース、行政・公的機関連動
Dream News
- 低価格 が特徴、1配信10,000円
- メディアカバレッジは大手より狭い
- 「とりあえず配信実績を作りたい」用途
強み:
- 配信料金が業界最安水準
- 試しに使うハードルが低い
弱み:
- メディア露出効果は PR TIMES の半分以下
- SEO効果も限定的
- Yahoo!ニュース掲載は不安定
向き:予算優先のスタートアップ初期、配信本数を増やしたい時期
valuepress
- 無料プランあり、有料は月額3,300円〜
- 配信実績は他社より少ないが、コストが圧倒的
- 個人事業・極小スタートアップ向け
強み:
- 無料プランから始められる(クレジットカード不要)
- 個人事業主の利用に対応
- インターフェイスはシンプル
弱み:
- メディアカバレッジが限定的
- 大手メディアへの配信は期待しにくい
- 配信品質は自己責任
向き:個人事業主、創業初期のスタートアップ、テスト配信
選び方の5軸
軸1:予算
| 月予算 | 推奨プラットフォーム |
|---|---|
| 月20万円超 | PR TIMES 定額プラン + @Press 併用、または共同通信 |
| 月5〜10万円 | PR TIMES 従量、@Press 従量 |
| 月3〜5万円 | PR TIMES 単発、@Press 単発、または Dream News 月額 |
| 月数千円〜1万円 | valuepress 有料、Dream News 単発 |
| 無料 | valuepress 無料プラン |
軸2:業界
| 業界 | 推奨 |
|---|---|
| IT・SaaS・スタートアップ | PR TIMES |
| 製造業・伝統企業 | @Press、PR TIMES |
| 大企業・上場企業のIR | 共同通信、PR TIMES |
| 食品・小売・消費財 | PR TIMES、@Press |
| 教育・医療 | @Press、PR TIMES |
| 地方・中小企業 | @Press、Dream News |
| 個人事業・フリーランス | valuepress、Dream News |
軸3:操作性 vs サポート
- 自走したい → PR TIMES、valuepress(管理画面の操作性が良い)
- 校正・配信代行を頼みたい → @Press(電話・メールでのサポートが厚い)
- 配信業務を完全外注したい → @Press の代行プラン、専門PR会社経由
軸4:配信目的
| 目的 | 推奨 |
|---|---|
| 認知獲得・SNS拡散狙い | PR TIMES |
| 業界紙・専門誌へのリーチ | @Press、共同通信 |
| Yahoo!ニュース掲載狙い | PR TIMES、@Press |
| IR・株主向け | 共同通信、PR TIMES |
| SEO・被リンク獲得 | PR TIMES |
| 配信実績作り | Dream News、valuepress |
軸5:配信頻度
| 配信頻度 | 推奨 |
|---|---|
| 月1回未満(年6回以下) | 単発従量プラン |
| 月1〜4回 | PR TIMES 定額プラン、@Press 月額 |
| 月5回以上 | PR TIMES 大量配信プラン、複数プラットフォーム併用 |
複数配信の戦略
予算が許せば、PR TIMES + @Press または + 共同通信 の複数配信が最強です。それぞれの強みを掛け合わせます。
王道の組み合わせ
| 組み合わせ | コスト | 効果 |
|---|---|---|
| PR TIMES + @Press | 月6〜10万円 | SEO + 校正品質 |
| PR TIMES + 共同通信 | 月10〜15万円 | 認知 + IR信頼性 |
| PR TIMES + Dream News | 月4〜5万円 | 安価に配信実績を増やす |
書き分けのコツ
同じ内容を複数で配信すると「コピペ感」が出るので、それぞれに合わせた書き分け が必要です。
- PR TIMES:画像多め、SNS拡散意識、引用しやすいフレーズ
- @Press:校正サポートを活用し、本文を最終形に
- 共同通信:IR向けに数字・財務情報を厚く
3〜4割の文章は共通で残し、6〜7割はプラットフォーム特性に応じて変える、というのが現実的なバランスです。
配信タイミングと曜日の戦略
どのプラットフォームを使うかと並行して、「いつ配信するか」 も露出本数に直結します。
- 火・水・木の10〜11時が定番(記者が情報チェックする時間帯)
- 金曜午後・週末はNG(週送りされて埋もれる)
- 月曜は連休明けで記者が忙しい
詳細は プレスリリース配信タイミング で解説しています。
競合がどのプラットフォームを使っているか
業界の他社がどのプラットフォームをメインに使っているかを観察すると、自社の選定にも役立ちます。
観察方法
- 競合企業名でGoogle検索 → 上位に出るプレスリリースのドメイン(prtimes.jp、atpress.ne.jp、kyodonewsprwire.jp)を確認
- PR TIMES の企業ページがあるか
- Yahoo!ニュースで取り上げられたリリースの配信元
自動化するなら
競合企業のプレスリリースを毎日チェックする運用は手動だと続きません。ReAnker のような専用ツールで自動監視すると効率的です。
- 月額300円から
- 競合のPR TIMES企業ページURLを登録するだけ
- 毎朝1通のメールで前日の新着リリースが届く
- Slack通知も対応(Standardプラン)
詳細は PR TIMES で競合リリースを見逃さない方法 と /compare で他ツールと比較しています。
よくある質問
Q. PR TIMES の定額プランは元が取れる?
月4回以上配信する企業なら元が取れます。月2〜3回なら従量の方が安い。
Q. 配信代行サービスは使うべき?
社内に広報担当がいないなら検討の価値あり。月10〜30万円で、リリース執筆〜配信〜フォローまで一貫対応してくれます。社内に1人でも広報担当がいるなら、自社運用が学習効果も高い。
Q. プレスリリースのSEO効果はどれくらい?
PR TIMES からの被リンクはDR(Domain Rating)が高く、1本の良質なリリースで自社サイトのオーガニック流入が継続的に増えるケースもあります。ただしリリースの質が低いと効果は限定的。
Q. 海外向けプレスリリースは?
国内主要5社では海外配信は限定的。海外向けは Business Wire、PR Newswire、Cision PR Web などの英語圏配信サービスを別途利用します。1配信10〜30万円が相場。
Q. プレスリリースを取り下げ・修正したい時は?
各社で対応可能ですが、配信後の取り下げは原則できない プラットフォームが多いです。修正版を再配信する形になります。配信前のチェックを徹底するのが鉄則。
まとめ
- PR TIMES が業界スタンダードだが、用途によっては他社の方が合う
- 予算・業界・操作性・配信目的・配信頻度の5軸で選ぶ
- 大型リリースは複数プラットフォームの併用も検討
- 競合がどこに配信しているかも継続観察
- プラットフォーム選定とセットで、配信タイミングと内容の質も最適化
「とりあえずPR TIMES」で始めるのは正解ですが、運用が安定してきたら他プラットフォームの併用 を検討するフェーズが必ず来ます。その時のために、各社の特性を覚えておくと判断が早くなります。
関連:プレスリリースの書き方 / プレスリリース配信タイミング / PR効果測定の基本 / メディアリレーションの作り方
