ReAnker
プロダクト比較料金ブログお問い合わせ
ログイン無料ではじめる
ブログ一覧に戻る
btob-marketing·2026年7月25日公開·執筆:ReAnker編集部

BtoBマーケティング予算の立て方|配分の考え方とKPI連動の設計

BtoBマーケティング予算の立て方を解説。予算規模の決め方、費用項目、チャネル配分、KPIとの連動、効果測定に基づく見直し、限られた予算での優先順位まで、実務目線で整理します。

#BtoB#マーケティング予算#予算#配分#ROI
ReAnker のご案内

競合のリリースを毎日自動取得「ReAnker(リアンカー)」

PR TIMES と Google News の競合リリースを毎朝1通でお届けする競合リリース監視ツール。 無料〜1日10円(月額300円)で利用可能。

無料で試してみるサービス詳細を見る →
ReAnker ダッシュボードのイメージ:PR TIMES と Google News の競合リリースが時系列で表示される

「マーケ予算をいくらにすべきか」「どのチャネルにどう配分するか」――毎期、頭を悩ませるテーマです。根拠なく前年踏襲で決めたり、流行の施策に偏ったりすると、成果につながりません。予算は、目的とKPIから論理的に組み立てることが重要です。

この記事では、BtoBマーケティング予算の立て方を、規模の決め方から配分、KPI連動、見直しまで、実務目線で詳しく解説します。

予算を論理的に組み立てる重要性

マーケティング予算の決め方には、大きく2つの失敗パターンがあります。

失敗パターン1:感覚・前年踏襲 「去年と同じくらいでいいか」「これくらいが適切な気がする」という根拠のない予算設定。効果があるかどうかに関わらず、同じ予算を同じ場所に使い続けることになります。

失敗パターン2:流行の施策に引きずられる 「今年はSNSが流行っているから」「競合がYouTubeをやっているから」という理由で予算を動かす。自社の目的と合っているかの検証なしに投資してしまいます。

予算は「目的 → KPI → 必要施策 → 必要予算」という順序で論理的に組み立てることが重要です。この順序を守れば、経営に対しても「この予算でこのKPIを達成する」という説明ができるようになります。

予算規模の決め方

絶対的な正解はありませんが、考え方の軸があります。

1. 売上目標からの逆算(最も論理的)

逆算の手順:

  1. 売上目標を設定する(例:年間売上3億円)
  2. 必要な新規受注額を設定する(例:新規で1億円)
  3. 平均受注単価から必要受注件数を計算する(例:平均200万円×50件)
  4. 受注率から必要商談数を計算する(例:受注率30% → 167件の商談)
  5. 商談化率からリード数を計算する(例:商談化率20% → 835件のリード)
  6. CPLからリード獲得に必要な費用を計算する(CPLはチャネル・商材単価により数千円〜5万円と大きく変動。例:CPL2万円 → 1,670万円、CPL5万円 → 4,175万円)
  7. 上記に管理費・ツール費・人件費を加算

この逆算で、「目標達成に必要な予算」が算出できます。

2. 売上比率で考える

業種・成長フェーズに応じた「売上に対するマーケ予算の比率」を参考にする方法です。

フェーズ・状況 マーケ予算の目安(売上比率)
アーリースタートアップ(PMF前後) 20〜40%
成長期SaaS 15〜30%
成熟期SaaS 10〜20%
既存大企業 5〜10%

※あくまで目安。競合状況・市場の成長性・戦略フェーズによって大きく異なる

成長を急ぐフェーズでは比率が高く、安定期では効率重視になります。ただし、この比率はあくまで参考であり、自社の目標と経済性から逆算した上で「妥当か」を判断します。

3. 目的からの積み上げ

「今期に達成したい目的」に必要な施策を洗い出し、それに必要なコストを積み上げる方法です。

  • 認知を高めたい → ○○の施策が必要 → ○○円
  • リードを100件増やしたい → ○○の施策が必要 → ○○円
  • ウェビナーを月2回開催したい → ○○円

💡 ポイント: 3つの方法を組み合わせることをおすすめします。「逆算で必要な予算を算出」し、「売上比率で妥当性を検証」し、「積み上げで具体的な使い道を確認」する三段構えが最も説得力のある予算設定になります。

費用項目の全体像

マーケティング予算に含まれる費用項目を把握し、漏れなく計画します。

費用項目 内容 特徴
広告費 運用型広告(リスティング・SNS)、ディスプレイ(→ BtoB広告運用の基本) 変動費。投資を止めれば効果も止まる
コンテンツ制作費 ブログ記事・ホワイトペーパー・動画 資産として残る。長期投資
ツール費 MA・CRM・分析・競合インテリジェンス(→ BtoBマーケのツール選定) 固定費。ROI検証が重要
イベント費 展示会出展・自社ウェビナー開催 単発費用が大きい。事前準備が重要
人件費 社員のマーケ人件費 最大のコスト項目であることが多い
外注費 デザイン・制作・コンテンツ外注 変動費。内製化とのバランスを検討
PR費 プレスリリース配信・PR会社費用 ブランド価値への投資
調査・データ費 市場調査・レポート購入 意思決定の質を上げる投資

人件費を含めた「真のCPA」を計算することが、正確なROI評価につながります。人件費を除いてCPAを計算すると、大幅に過小評価されます。

チャネル配分の考え方

短期と長期のバランス

チャネル 効果の出方 特徴
運用型広告(リスティング等) 短期(即日〜週単位) 止めると効果も止まる
イベント・展示会 短期〜中期 一時的な大量リード獲得
コンテンツ・SEO 長期(3〜12ヶ月) 資産が積み上がる。複利効果
紹介・リファラル 中長期 高品質・低コスト(→ BtoBリファラルマーケ)

推奨配分の考え方:

  • 短期施策(広告・イベント)に50〜60%
  • 長期施策(コンテンツ・SEO)に30〜40%
  • テスト・新規施策に10〜20%

短期施策だけに偏ると、予算が止まった途端に成果がゼロになります。長期施策への継続投資が、安定したリード供給につながります。

獲得と育成のバランス

多くのBtoBマーケは「獲得」に予算を集中させがちですが、「育成(ナーチャリング)」への投資も重要です。

BtoBリードの80%は、最初の接触では購買準備ができていないと言われます。獲得したリードを長期的に育成する施策(コンテンツメール、ウェビナー招待、有益情報の提供)への投資が、後の成約率を高めます。

ファネル全体を見て、偏りなく配分します(→ BtoB SaaSのマーケファネル設計)。

テスト枠を確保する

予算の10〜20%は「新施策のテスト枠」として確保することをおすすめします。すべての予算を既存施策の継続に使ってしまうと、新しい成長チャネルを発見するチャンスを失います。

✅ 実践ポイント: 予算配分は「一度決めたら変えない」ではなく、四半期ごとに実績を見て調整することが重要です。効果の良いチャネルに予算を移動させる柔軟性を持ちましょう。

KPIと連動させる

予算は、成果指標と結びつけて根拠を持たせます。

予算→KPIの連動例

予算項目 KPI 目標
リスティング広告 100万円/月 商談創出数 20件/月
コンテンツ制作 50万円/月 SEO流入数・リード獲得数 流入3,000/月・リード30件/月
ウェビナー開催 20万円/回 参加者数・商談化数 100名参加・10件商談
MA/CRMツール 30万円/月 ナーチャリング効率・商談化率 商談化率20%以上

「この予算で、このKPIを達成する」と説明できる状態にすることが、予算の承認を得るためにも、投資効率を管理するためにも必要です(→ BtoBマーケのKPI設計)。

経営への説明の仕方

経営への予算承認では、「マーケへの投資が売上にどう貢献するか」を数値で示すことが重要です。

説明の型: 「○○円のマーケ予算で、○○件のリードを獲得し、○○件の商談を創出し、○○円の受注に貢献します。予想ROIは○倍です」

これが言えれば、経営は予算を承認しやすくなります。逆に「マーケ活動を強化したいので予算が必要です」という説明では、根拠が薄いとして承認が難しくなります。

ReAnker のご案内

競合のリリースを毎日自動取得「ReAnker(リアンカー)」

PR TIMES と Google News の競合リリースを毎朝1通でお届けする競合リリース監視ツール。 無料〜1日10円(月額300円)で利用可能。

無料で試してみるサービス詳細を見る →
ReAnker ダッシュボードのイメージ:PR TIMES と Google News の競合リリースが時系列で表示される

効果測定に基づく見直し

予算は年初に固定するのではなく、効果測定に基づいて定期的に見直します。

定期的なROI確認

  • 月次でチャネル別のCPA・CPLを確認
  • 効率の良いチャネルに予算を寄せる(→ BtoBマーケのROI測定)
  • 効率の悪い施策は思い切って削減する

使われていない費用の見直し

  • 使用率の低いツールのサブスクは解約を検討
  • 効果が出ていないが「なんとなく続けている」施策を洗い出す
  • 媒体費・外注費のコスト適正化

四半期での再配分

年初に決めた予算配分が、4月時点でも最適とは限りません。Q1の実績を見て、Q2の配分を調整する柔軟性が重要です。

⚠️ 注意: 短期的な成果が出ないからといって、コンテンツ・SEOへの長期投資を早急に切るのは危険です。長期施策は効果が出るまでに時間がかかります。判断には「適切な評価期間」を設定しましょう。

経営への予算説明の実践

マーケ予算の承認を得るために、経営が納得する説明を設計します。

経営が気にするポイント

  • この予算で何が達成できるのか(KPI・目標)
  • 投資対効果はどれくらいか(ROI)
  • リスクは何か(うまくいかない場合のシナリオ)
  • 競合はどうしているか(業界標準との比較)

説明に使えるデータ

  • 昨年の施策ごとのROI実績
  • チャネル別のCPA・CPLの比較
  • 業界のベンチマーク(マーケ費用の売上比率)
  • 競合のマーケ投資状況(判明している範囲で)

競合のマーケ投資状況の把握には、ReAnkerのような競合インテリジェンスツールが役立ちます。競合のプレスリリースや採用情報、メディア掲載から「競合がどのチャネルに投資しているか」を推察できます。これにより「競合はウェビナーを月4回開催しており、我々の2倍のペースです」といった具体的な根拠を経営に示せます。

限られた予算での優先順位

スタートアップや中小企業では、予算が限られる中でいかに成果を上げるかが課題です。

選択と集中の原則

「何でもやる」は最も非効率な予算の使い方です。限られた予算では、1〜2チャネルに集中することが重要です。

予算が少ない場合の優先度の考え方:

  1. まず受け皿(サイト・LP)を整える:流入があってもCVRが低ければすべてが無駄に(→ BtoBサイトのCVR改善)
  2. 最もROIの高い施策に集中:既存顧客の紹介・アップセルは最小コストで高リターン
  3. 長期資産のコンテンツ:一度作れば長く使えるコンテンツに投資
  4. テスト→拡大:小さく試して効果を確認してから拡大

低コストで高効果な施策

  • コンテンツマーケティング:一度作れば長く使える(→ BtoBコンテンツマーケティング)
  • 紹介プログラム:コストほぼゼロで質の高いリードを獲得(→ BtoBリファラルマーケ)
  • 既存顧客のアップセル:既存関係を活かした低コスト拡大
  • 競合・業界情報の自動モニタリング:たとえばReAnkerのような月額数百円のツールで情報収集を自動化すれば、人件費をかけずに意思決定の質を保てます

内製で回せる部分は内製化して、外注費を削減することも重要です。

組織の作り方は BtoBマーケ組織の作り方 も参照してください。

予算管理の実務

予算管理の仕組み

  • 月次予算実績管理:計画vs実績の差異を月次で確認
  • 施策別コスト管理:どの施策にいくら使ったかを把握
  • ROI追跡:施策ごとのリード数・CPL・商談数・受注額を追跡

予算管理のよくある落とし穴

  • 人件費を忘れる:外部コストだけで考え、社員の工数コストを除外する
  • 管理費を計上しない:ツール費・経費などの間接コストを見落とす
  • 成果の帰属を誤る:1つの施策の成果を複数施策にダブルカウントする

まとめ

BtoBマーケ予算は、売上目標から逆算し、費用項目を洗い出し、短期・長期と獲得・育成のバランスで配分し、KPIと連動させてROIで見直す――この設計で、根拠ある予算運用ができます。

前年踏襲や流行頼みから脱却し、目的から組み立てることが、マーケへの投資を「コスト」から「事業への貢献」として経営に認識させる第一歩です。

よくある質問(FAQ)

Q. BtoBマーケティング予算はどうやって決めればよいですか? A. 最も論理的なのは売上目標からの逆算です。売上目標から必要受注額・商談数・リード数・CPLと逆算して必要予算を算出し、売上比率で妥当性を検証し、目的からの積み上げで使い道を確認する三段構えが、経営への説明にも説得力を持ちます。

Q. マーケティング予算はどのチャネルに配分すべきですか? A. 短期施策(広告・イベント)に50〜60%、長期施策(コンテンツ・SEO)に30〜40%、テスト・新規施策に10〜20%が配分の目安です。短期に偏ると予算が止まった途端に成果がゼロになるため、長期施策への継続投資が欠かせません。

Q. 予算が限られている場合は何を優先すべきですか? A. まずサイト・LPの受け皿を整え、ROIの高い紹介やアップセルに集中し、長く使えるコンテンツに投資するのが基本です。「何でもやる」を避けて1〜2チャネルに集中し、小さく試して効果を確認してから拡大します。

関連記事:BtoBマーケのKPI設計 / BtoBマーケのROI測定 / BtoB広告運用の基本 / BtoBマーケ組織の作り方

この記事を書いたチーム

ReAnker編集部

競合・PR動向モニタリングSaaS「ReAnker(リアンカー)」の開発・運営チーム。 PR TIMESとGoogle Newsを毎日監視するプロダクトの知見をもとに、広報・マーケティング担当者向けに競合監視とPR実務の情報を発信しています。 記事は公開後も定期的に見直し、事実関係・料金情報を更新しています(編集ポリシー)。

ReAnker のご案内

競合のリリースを毎日自動取得「ReAnker(リアンカー)」

ReAnker は、競合企業のプレスリリースを毎日自動でチェックする競合リリース監視ツールです。PR TIMES の新着リリースと Google News の関連報道を1ツールでまとめて把握。スタンダード以上なら @Press・ValuePress・共同通信PRワイヤーも監視対象に追加できます。新サービス・資金調達・業務提携などの発表を、毎朝1通の通知で見逃しません。

ReAnker ダッシュボードのイメージ:PR TIMES と Google News の競合リリースが時系列で表示される
無料で試してみるサービス詳細を見る

フリー(無料)〜スタンダード(月額300円・税抜)で利用可能 / クレジットカード登録不要

関連記事

  • btob-marketing·2026年7月23日

    BtoBマーケティングのROI測定|アトリビューション設計の実務

  • btob-marketing·2026年7月1日

    展示会マーケティングのROIを最大化する方法|出展前・当日・出展後の実務

  • btob-marketing·2026年7月25日

    BtoBマーケ組織の作り方|役割・採用・内製外注の判断基準

競合のリリース、見逃していませんか?

ReAnker(リアンカー)は、PR TIMES・Google Newsから競合情報を自動取得し、重要な動きをSlack・メールで通知する競合リリース監視ツールです。スタンダード以上なら@Press・ValuePress・共同通信PRワイヤーも監視できます。

ReAnkerを見る

まずは無料で競合監視を始める

アンカー3件まで無料で登録できます。競合企業や注目キーワードの新着情報をチェックしましょう。

Googleでログイン

カテゴリ

  • 競合調査
  • PR TIMES活用
  • 広報・リリース分析
  • マーケティングリサーチ
  • リリース監視

最新記事

  • BtoBマーケ組織の作り方|役割・採用・内製外注の判断基準

    2026/07/25·btob-marketing
  • BtoB動画マーケティングの始め方|活用シーンと制作の型

    2026/07/24·btob-marketing
  • 危機管理広報とは|炎上・不祥事に備える体制づくりと早期検知

    2026/07/24·pr-and-publicity
  • 料金ページの作り方|BtoB SaaSのCVを高める設計

    2026/07/24·btob-marketing
  • 紹介・リファラルマーケティングの設計|BtoBで口コミを生む仕組みの作り方

    2026/07/23·btob-marketing

関連キーワード

競合調査競合分析PR TIMESプレスリリースGoogle News広報チェックリリース監視マーケティング調査
ReAnker

競合のプレスリリースを毎日自動でチェックする 競合リリース監視ツール。 PR TIMES・Google News の新着を1ツールで。スタンダード以上では @Press・ValuePress・共同通信PRワイヤーにも対応。

サービス

  • トップ
  • 料金プラン
  • 他ツールとの比較
  • ログイン

リソース

  • ブログ
  • お問い合わせ

法務

  • 運営者情報
  • 編集ポリシー
  • 利用規約
  • プライバシーポリシー
  • 特定商取引法に基づく表記

© 2026 ReAnker(リアンカー). All rights reserved.

運営:商陣 / SYOJIN/お問い合わせ:support@reanker.com